FC2ブログ

HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

紅-クレナイ-の人17

































ドンジュside


「ったく、…」
誰に言うでもなく苦言を漏らしながら大股で歩く。
警察に呼ばれ、すぐ楽屋へ戻れないから動くなよと言ったのに。
それが通話の途中でブチッと切れて、チャンミンが飛び出すドアの音まで聞こえた気がしたのは錯覚だろうか。
今俺が向かっているのは医務室で、十中八九、…というか絶対にチャンミンは医務室にいるはずだ。


ユノの思惑通りストーカーが動いた。
しかし飛び道具を使ってきたのは予想外で、さすがのユノも捕らえることはできなかった。
エアガンなんて玩具だとユノは言うけど、おそらくヤツも気づいてるはず。
あれはかなり改造され殺傷力を増したエアガンで、玩具なんて代物じゃないだろ。
とにかく心配は後を絶たないのに、チャンミンが勝手な行動を取るから困ったもんだ。
「かなり動揺してたもんな。」
予告されたチャンミンのバースデーが近づきナーバスになるのはわかる。
「だからって勝手に動くなよな、…ったく、もう、」
それにしてもチャンミンの慌てぶりは尋常じゃなかった。
それはユノが怪我をしたからなのか。
それとも、怪我をしたのがユノだからなのか。



なぜか一瞬だけ躊躇して医務室のドアをノックする。
するとドアノブへ手を掛けた瞬間大きな物音が響き渡り、何事かと緊張がはしった。
警察を同行すればよかったと後悔しつつ慌ててドアを開けば。
「は、…お前ら、…なにやってんの?」
あまりに想定外の光景が広がりガクンと肩の力が抜け、思わず変な声が出てしまう。
「っ、…痛ってぇ、」
あのユノが椅子ごと前のめりにひっくり返るのもめずらしいのに、なぜチャンミンがその下敷きになってんだ?
「ちょ、…っ、…おもっ、…」
そりゃあ重いだろう。ユノがそのまま乗っかってんだから。
それにしてもなんて格好だ。
知らないヤツが見たら男同士の濡れ場としか思えない。ちょうど二人とも妙に顔が赤いし。
「あー、…えっと、何が起こったんだ?」
コホンとひとつ咳払い。
笑ってからかうような雰囲気でもなく、…かと言って、ユノがチャンミンを襲った?まさかな、…


「あの、…この人が椅子から落ちて、…えっと、支えようとしたのに、僕まで一緒に倒れちゃって、…」
しどろもどろのチャンミンが妙にあやしいが、それとは対照的に平然と立ち上がりチャンミンの手を引いてやるユノは普段通りに見えなくもない。
「ドンジュさん。警察はなんて?」
「あ、ああ。別室で事情を聞きたいらしい。それでお前を呼びにきたんだけどさ。」
ユノがさっと椅子を片付け、あっという間にさっきまでの事は無いものになってしまった。
そして警察の事情聴取にチャンミンまで同行した為、こっそりチャンミンへ問いただすつもりがそれも出来ず、俺の疑念は先送りになったのだった。



その日の帰り、俺はユノが運転する車にすかさず乗り込んだ。
「…え?」ってなんだよ、チャンミンのその残念そうな顔は!
「だから、チャンミンの誕生日まで俺も宿舎に寝泊まりするから。」
ストーカーが日増しに大胆な行動に出るなか、俺も安穏と自宅へ帰ってる場合じゃない。
実はここのところ連日メッセージが送られるようになっていて、《共に泡となり弾けて消える日も近い》だの《あなたを抱きしめたまま血の海を漂う》だの、意味不明のうえ狂ってるとしか思えない内容だ。
今回のようにストーカーがユノへ敵意を向けた以上、俺もチャンミンへ張りつく必要性があるだろう。
それに、どうにもモヤモヤする二人の関係が俺を不安にさせているとも言える。
以前はあれほど無関心でビジネスライクとしか思えない関係だったくせに。
とにかく宿舎で二人きりにするのは危険だと、そう思う俺は考えすぎだろうか。
そんな俺の真意を知ってか知らずか、チャンミンはあからさまに肩を落としている。
「チャンミン。俺がいたら何か問題でも?」
意地悪く聞いてやれば、「いいえ。」と答えるものの何だよその大きな溜め息は。
ユノに至っては普段俺とチャンミンの会話に口を挟むなんてしないくせに、「ドンジュさん、家族いるんだろ?帰んなくて奥さんに叱られねぇの?」とか大きなお世話だ。
「ドンジュさんが宿舎で寝泊まりしても何の牽制にもならないって。」
「そうですよ。寝室だって二部屋しかないのに。」
なんだかやけに気の合う二人に腹が立つ。
いや、チームワークがいいのに越したことはないけど、二人が結託して俺を追い出そうとするのが気に入らないんだ。
「っ、うるせぇ!俺はソファーでもどこでも寝れるし、…っ、もう決めたんだっつの!」
鼻息荒く声を張り上げ、歓迎ムードにはほど遠い二人を睨み付けた。








にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村
関連記事
スポンサーサイト

Comment

Post Comment

(設定しておくと後でPC版から編集できます)
非公開コメント