HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

Strawberry Candle(8)


































~チャンミンside~













それからというもの、日付の変わる前にユノが帰れば必ず部屋に呼ばれ、父さんに聞いた世界中を旅した話や、幼い僕を連れていろいろな山で植物採集したことなど、とにかくいろいろな経験談を話した。



ユノはいつもベッドに寝そべりながら聞いていて、真剣に聞く気があるのか甚だ疑問ではあったけど。



「なぁ、聞き慣れない植物の名前ばっかで眠くなる。・・珈琲淹れてきて。」


「は?」


「だから、珈琲。」



最近気づいたけど、ユノは結構わがままだ。


このヘンテコなバイトはある意味すべてユノの気分次第。


寝ている僕を、───おい、起きろ~、ちゃんと稼げよ?、とか言って無理やり叩き起こされたことも数えきれないくらい。


夜中に飲むほど珈琲好きなわりには、砂糖とミルクをたっぷり入れるなんて、この人の外見と立ち振る舞いからは想像も出来ないだろう。



「愛を語る植物、って知ってますか?」


唐突に聞いたら、──は?って、冷めた顔して無視されて。


この人のこういう態度にますます免疫のついてきた僕は構わず話し続けちゃうわけなんだけど。


「マダガスカルに生息してる《自殺するヤシ》と呼ばれる植物があって。
自分でね、自殺するって決めるんです。」


「自殺、・・?植物が?」


何言ってんの?って目でチラッと。


「それで、自殺するって決めると全身全霊で狂ったように花を咲かせて、種をつけ死んでいくんですって。」


「なんか、・・ロマンチストですよね。」



感慨深げな僕を不思議そうに見て、


「どうして自殺するのが、愛を語る植物に繋がるんだ?」

なんて気分を壊すような事しか言わないし。


「ん~、どうしてでしょ?・・愛とか憎しみとかって一番シンプルで難解な感情じゃないですか?それと隣り合わせに“死”というものがあって、自らそれを選んだ時、狂ったように花を咲かせる行為が愛を語る行為と重なってる、って事じゃないかな?」



寝巻きの代わりなのかいつもバスローブ姿のユノが、ベッドで頬杖をついて考え深そうに遠くを眺める。


「俺は、・・死ぬまえに花を咲かせよう、なんて思わない。ひっそりと、気づいたらいなかった、・・そんなのがいい。」


ポツリと言う。


それは何だか寂しげで。


「ユノ、・・狂ったように咲かせなくっていいんですよ。ただ、あなたの知らないところで、あなたを愛してる人はいるから、・・・。」


「一輪でいい。───咲かせてください。」


にこり笑った僕を見て、


「ロマンチストは、・・おまえだな?」


って、優しげに微笑む。





そんな温かい空気が流れる一瞬がすごく嬉しくて。



普段は途中で寝落ちしちゃうから、ただの子守唄のようなバイトなんだけれど。


「ユノ?・・・ユノ?」


手のひらをヒラヒラと、・・まるで反応がないから今度は顔を近づけて覗きこんでみる。



─────ほんと、・・きれいな顔。



普段は冷たく感じる切れ長の瞳も、閉じてると案外長い睫毛が目立って可愛く見えるし、スッと通った顎のラインから覗く口は半分開いていて、───まるで子どもだ。



いつもこんなんだったら、いいのに、・・・。


起きてるとどうしてあんなに無表情なのだろう、


特に父親と一緒にいるときのユノは能面をつけているようだった。



────僕には少しずつ笑いかけてくれるようになったのに。



春といっても夜はまだ冷えるから、・・

ユノに毛布をかけて部屋をあとにするのが日課のようになっていった。





















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